招福万来!
福豆&おそろいのグッズづくり
で運気もするする上昇↑
喜びと希望に満ちあふれる春を迎えるため、今年の節分はとくに、厄除消除・開運招福を祈願しておきたいもの。
シルクスクリーン印刷が気軽に体験できると話題の工房で、家族や仲間とおそろいのグッズづくりにチャレンジすれば、絆もぐぐっと深まるはず!?
「シルクスクリーン」という印刷方法をご存じですか?
シルクスクリーン印刷は、専用ソフトなどの必要がなく、手描きの絵を紙にも布にも手軽に印刷できるのが魅力です。「しるくすくりーん・するする」は、そんな印刷を誰もが気軽に体験できる工房。場所は昔ながらの乾物屋の2階、「たくらみ荘」(*1)内にあります。
代表の金井美紗子さんによると、「しるくすくりーん・するする」というユニークな屋号には、「簡単にするする刷れる」という意味合いのほか、「よい出会いがするする生まれる」「願いがするするかなう」「いやなことはするする流す」といったさまざまな思いが込められているのだとか。
家族や大切な仲間と、おそろいのバッグやユニフォームを「するする」すれば、絆もぐんと深まるのでは!? というわけで、我々取材班が実際に体験してきました。
ここからは、金井さんにフォローをいただきながらの制作工程をダイジェストでご紹介。
工房には、トートバックや手ぬぐい、紙などの素材が用意されており(1枚200円)、Tシャツなどに刷りたい人は持ち込みもできます。この日はトートバッグをチョイス。
さっそく、「版」をつくっていきます。パソコンに接続したシルクスクリーン製版機に、用意したイラストのデータ(※その場でスキャンもしてくれるのでご安心を)を転送。すると、あっという間に透明なフィルムのシートにイラストがプリントされます。これで版の出来上がり。
この版にインクを載せて印刷していきます。
インクの色は漠然と「緑」をイメージしていたのですが、緑といってもその種類はさまざま。工房には30種以上のインクが用意されているのです。そうなると、「あれもこれも試したい!」となるのが人情というもの。1つの版を使いまわして何枚でも印刷できるのが、シルクスクリーンの楽しいところでもあります。混ぜてオリジナル色をつくるというワザもあるそうですが、迷った挙句2種の「緑」を試すことに。
トートバッグの上に版をしっかり固定し、奥側にインクをたっぷり載せます。版に残った余分なインクは容器に戻して再利用できるので、ここでは惜しみなく載せるのがポイント。このインクの上にスキージ(ゴム製のヘラ)を載せて、手前側にザザザッと引き寄せるように刷り上げます。
あとは版を生地からそっとはがすだけ。作品に出会えるこの瞬間がなんともやみつきに!
インクの色を変えるときは、版に付着したインクを水で洗い流して同じ工程を繰り返せばOK。
この日は2種類のインクを使って、計4点を印刷。写真左下の作品以外は同じインクを使用したものですが、刷る際の力の入れ具合によって風合いが異なるという楽しい発見も!
世界に2つとないオリジナル作品が完成しました。
「私、池上在住の人だと思われることが多いんですよ(笑)」というくらい、すっかり池上のまちになじんでいる金井さんですが、じつは住まいは横浜。品川でご主人とともに印刷会社を営んでいます。
池上とのご縁は、もともと同社が5年前から参画する「大田マーチング委員会」(*2)での取り組みがきっかけ。大田区の名所を水彩絵の具で描いたイラスト「大田まちめぐり百景」をポストカードにして全国に発信する地域活性化プロジェクトです。社員である美大卒イラストレーターさんによって描かれるイラストは門前町である池上を対象としたものも多く、「この活動はもっと知られるべき」と価値を見いだしてくれた知人に紹介され、約3年前から「池上本門寺 朝市」にブースを出展。嬉しい誤算は、地元の方にとって見慣れたはずの池上の風景のイラストが高齢の方を中心にとても喜ばれたこと。温かく、やさしい人たちとの交流を重ねていくうちに池上にどんどん惹かれていったといいます。
夢を語り合える仲間との出会いもその1つ。池上エリアリノベーションプロジェクト(*3)の推進拠点であり、本ブログ記事でも紹介したカフェ「SANDO BY WEMON PROJECTS」で、ある日カウンターに立っていた建築家の敷浪一哉さんに何気なく話したことが1つの引き金となって、気づけばかねてからの夢であったシルクスクリーン工房を構えることに。
「たまたまいろんなご縁といろんなタイミングが重なったんですね。今年還暦を迎えますが、この歳でこんな素敵な池上のストーリーに自分が関わらせていただいて夢のようです」と金井さん。いまや、イラストレーターさんなどクリエイターの実験の場として、近隣のお店などのオリジナルグッズの制作の場として、「しるくすくりーん・するする」は多くの人たちの思いをかなえる “なくてはならない場所”となりました。
「私以上に、みなさんが盛り上げてくださっているんですよ。私はみなさんの制作の過程に立ち会えることが何よりの幸せ。これからも、世界に1つだけのオリジナルをつくりたいという思いを実現するお手伝いをしていきたいです」(金井さん)
手仕事の楽しさがいっぱい詰まったシルクスクリーン印刷。「シルクスクリーンであんなことをやってみたいな」と思った方は、ぜひメールにてお問い合わせを。日時含め、臨機応変に対応してくれるそうです。
「イラストを描くのは、ちょっと敷居が高いかも」という方は、毎週末開催されるワークショップに参加してみてはいかが? ワークショップには、工房のロゴも手がけるイラストレーター・うしじまひろみさんも付き添い、うしじまさんが用意した8種類のイラストを自由に組み合わせて、写真のようにオリジナルのデザインの作品づくりが楽しめるんです。
アットホームな雰囲気の「しるくすくりーん・するする」で、みなさんも思いを形にするワクワクを体験してみませんか。